ワンダウン

家族療法ではワンダウン、もしくはダウンポジションという姿勢が大切とされます。よく知らないので教えてくださいという姿勢です。特に相手から情報を引き出すうえでは欠かせないスタンスです。

日ごろから意識していないと、この姿勢はとれません。特に専門職だと難しいのです。よく知っているから専門職であるという前提がありますから。しかし、カウンセリング、特に家族療法ではその人のことを一番知っているのはその人であると考えるので、この姿勢は必要不可欠です。

では、ソーシャルワークやケアマネジメントのアセスメント(生活課題の分析)についてはどうでしょうか。アセスメントは専門職だからこそわかるという考え方です。そのためワンダウンする必要はないのです。ケアマネジメントの理論・技法の教科書には登場しません。

しかし、ケアマネジメントのアセスメントであっても情報収集ですから、あまりよく知らないので教えてくださいという、ワンダウンの姿勢は必要であると考えます。要介護者の身体的・精神的・社会的特徴も、専門職はわからないけれど、その人や一番近くにいる人がよくわかっていることはたくさんあります。

12月 11, 2012

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