親は親、子供は子供

家族の支援においては、家族成員の役割を重視する方法があります。つまり、親は親の、子供は子供ということですね。家族の本来の役割を遂行することを問題解決の目標とすることもあります。

アディクション(嗜癖)の臨床では、親のかかわりに着目して、過干渉や共依存といった状態をなくすことをその回復の一過程としています。個人的には、家族には色々な形態があるので、あるパターンで家族の役割や機能について決めつけるべきではないと考えています。共依存といわれる状態であっても、その家族の中での意味や役割は様々であり、できれば利用可能な強み(リソースやストレングスといいます)として捉えたいと思っています。

ちなみに、「親は親、子供は子供」という表現の仕方を修辞法(レトリック)でトートロジー(Tautology:同語反復)といいます。同じ言葉を繰り返すことによって、そこにある意味を含ませる方法です。この場合は、「親はあくまでも親で、子供とは別物だよ」、「親と子の境界を明確にせよ」といった意味があります。

会話の中でも、「過去は過去」「受験は受験」などと使うことがありますね。私は常に、私は私、明日は明日で生きていたいと思っています。

12月 18, 2012

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