コンプリメントの理由

コンプリメントについては以前何回か書きました。カウンセリングの時に行う技法?の一つですが、クライエントの良いところをほめるのような意味合いです。

コンプリメントは事実を言う、お世辞にならないようにすることが大切と書きました。実際に事実を言ってもほめられることに慣れていない人は(多くはそうなんでしょうけど)、素直に受け取りません。

素直に受け取ってもらうためには、どうしたらよいのでしょうか。それには、コンプリメントの内容を納得してもらうことが必要です。

納得してもらうための方法として、理由の説明が考えられます。

ソリューションフォーカスト・アプローチでは、課題を提示するときにクライエントが納得するための説明をしますが、それをブリッジといいます。それに似ています。

この理由をコンプリメントした後に説明します。「○○はすごいと思いますよ。だって、△△なんですから…」となります。△△の部分が理由ですね。

説明のポイントとしては、私がそう思っているだけではないということをアピールすることです。具体的には、1)一般的にそう言われている、2)クライエント自身がそう言っている、3)他の誰かがそう言っているなどですね。

1)は、○○が一般化できるようなものです。新聞に載っている、テレビで言っていたなどです。例:普通の父親はあまり家事はやらないってテレビで聞きましたよ。
2)は、○○の部分が自分自身が思う「差」の時に有効です。以前の自分と比較してどうかなどです。例:昨日は2回しか嘔吐しなかったって今言っていましたよね。
3)は、家族などの合同面接をしているときに使えます。他の誰かに質問して、その答えをコンプリメントの理由とします。例:お母さんは毎朝君が一人で起きているだけですごいと思うって言っているよ。

コンプリメントよりこの理由の説明の方が難しいのですね。この説明ができないと、つまり根拠がないと、単なるお世辞になってしまいコンプリメントの効果が薄れてしまいます。

1月 7, 2013

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