ニーズとデマンド
昨日は、本人のニーズについて書きました。父の現在のニーズは缶入りのお茶が飲みたいということでした。そこでは、正確にはデマンドというと書きましたが、社会福祉の分野では、「ニーズ」「デマンド」などは区別されています。特にリハビリテーションの分野ではこのように考えます。
まず、対象者(クライエント)のうまく表現できないが、確かにもっている欲求を「デザイア:desire」といいます。そして、言葉で表現できる要望を「デマンド:demand」といいます。「ニーズ」は多くは専門職が適切なアセスメントをして、満たすべき必要があると判断できる、社会的にも妥当なものです。
多くの場合「デマンド」と「ニーズ」は乖離します。通常は、「ニーズ」と「デマンド」をすり合わせて、真のニーズを明確にすると教科書的にはなっています。
では、それ以外に介入方法はないのでしょうか。私は、その「デマンド」を具体的なイメージとして持てるような支援は可能だと思っています。あくまでもイメージを持つことについてです。イメージを明確にすることによって、クライエントは「デマンド」が本当の「デマンド」なのかを知るのではないでしょうか。
しかし、私の場合、クライエントがそのような考え方をするのは幼少期に問題があるとか、認知の枠組みが歪んでいると言うことはありません。まずはクライエントの枠組みにお邪魔して、未来について考えることが大事と思っています。「デマンド」も「ニーズ」もすべて未来のことなのです。
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