ほとんど病気

先日、知人から「いやーもうほとんど病気なんですよ」と言われました。「ほとんどビョーキ」はカントク(山本晋也監督)の言葉ですが、病気と聴くと反応してしまいます(専門職として)。

通常、反応というのは、何か行動を起こすということと思いますね。会話の場合、その行動は発言となります。

心理学でいうところの認知のシステムというのは、刺激-感覚-知覚-感情-思考-判断-行動のような流れでできているとされていて、反応は感覚以下と考えられます。

感覚は「病気」という言葉を受け止める。
知覚は「病気」という言葉を理解する。
感情は「病気」という言葉から気持ちが動く。
思考は「病気」という言葉に対して考える。
判断は「病気」という言葉に対する行動をすべきか決める。

という感じですが、私の場合は「病気」という言葉に対して、とても興味がある、知りたい、訊きたい、何か言いたい、アドバイスしたい、良くしたいなどの気持ち(感情)を持っていますので、その気持ちがその後の流れ(思考-判断-行動)に大きく影響します。

支援をする場面では、これが邪魔になることが多いです。興味がある、知りたいなどの私の感情は、相手の「ほとんど病気なんですよ」にはほとんど関係ないのですよ。

一番いけないのは、その文脈(コンテキスト:context)を感じることができなくなることです。コミュニケーションは流れや背景がとても大事なんですね。

「いやーもうほとんど病気なんですよ」と言っているときは、多くの場合実際の病気ということではなく、そのぐらいのめり込んでいるという意味で使われます。自分自身のことを言うときは謙遜していたり、面白おかしく表現することが多いと思います。文脈もわからずに言えないのですが。

1月 6, 2013

コメントを残す