スピーチのイメージ
息子は小学生ですが、日直になるとスピーチをしなければならないそうです。私のころはそういうシステムはありませんでした。スピーチの内容は、「最近始めたこと」だそうです。
息子は人前で話すのが苦手らしく、日直になった日の朝は不安な様子でした。親としては、何とかその不安な状態から解放させてあげたいと思って、色々とアドバイスしました。
しかし、多くのアドバイスはあまり役に立たず、いくつか提案しましたが、すべて却下でした。
おそらく、息子の中にはこういう内容でスピーチしたいというイメージができていたのだと思います。そのイメージに合わないものは却下なのでしょう。
一般的な相談でもそうです。具体的なアドバイスが、あまり役に立たないこともあります。できれば、そのクライエントが望むイメージに近いアドバイスをしたいものです。しかし、支援者側がそのイメージを理解するのは容易なことではありません。
そこで、クライエントがイメージを表現しやすくするような支援が必要となります。
結局息子は、新しく覚えたトランプのゲームのことを話すことにしました。それは、私があまり勧めなかった内容でした。私の価値基準では、「最近始めたこと」に当てはまらなかったからです。
クライエントのイメージを邪魔するものが、支援者側の価値基準だと思います。その基準に沿ったアドバイスだけをしていると、役に立つ支援にはならないのです。
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