支援観
ソーシャルワークや心理療法を行う上では、支援する者が寄って立つ援助観、人間観のようなものが必要とされます。全く気にしないという人もいますが、通常は自分の好みのような、人が生きる上での価値観や考え方があります。
ある程度の歳を重ねた社会人が、そのような価値観を全く持たないことは考えにくいですし、生きる上で様々な判断をしなければならないときに、その判断の基になるものがないと、とても生きにくいはずです。
また、クライエントに対する支援や援助は仕事なんだから、自分の価値観は別であるという考え方もあるでしょう。しかし、支援は人の考えを基にして行うものですから、支援者の人間観が無関係ということはないでしょう。
やはり、支援を行う上では、支援観は必要なものだと思います。
先日、ベテランPSWの皆さんと支援観について話しました。貴重なお時間をありがとうございました。
ある人は、力動的な考え方が良いと言います。力動的とはいわゆる精神分析を代表とした、無意識や成育歴の影響などを重視した考え方です。またある人は、行動主義が良いと言います。行動主義はいわゆる条件付けなどの学習理論を基礎としています。さらに、人間性理論が良いと言う人もいます。人間性理論では人間は一人ひとり異なる存在であるとします。
人間観について自分の考えがどれに近いか確かめたり、また相手の考え方を聴いてみることは、とても大切だと思いました。
しかし、そんな話になると、つい自分は正しい、相手はおかしいと言いたくなってしまいます。そんな時には、自分の人間観に戻ってみると良いと思います。
一人ひとり異なるのですから、人間観も異なって良いのです。
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