ことばのツボ

カウンセラーは、クライエントの方の使う言葉に注意を払う必要があります。相談では、クライエントの方が使うそのままの言葉を用いることが大切です。カウンセリングでは、クライエントにカウンセラーが合わせていく、「波長合わせ」や「ジョイニング」といわれる作業が求められますが、その作業のためには、クライエントのそのままの言葉を使うのが効果的です。

しかし、クライエントが発する言葉だけでなく、カウンセラーが独自に用いる言葉にも注意する必要があります。つまり、その言葉にクライエントがどのように反応しているかを確認するのです。ある言葉に対する反応が良い場合と、悪い場合がありますが、反応が特にない場合は、悪いと考えられます。良い場合というのは、ことばのツボに入るようなものです。このツボは、壺ではなくて、指圧の時のツボ(経穴)です。

先日も、「それは現実的でないように思うのですが…」と話したところ、「そう、今の問題は現実的であるかどうかなんです!」と反応された方がいらっしゃいました。その後は、「現実的」をキーワードに相談を進めたわけですが、この方の場合は「現実的」がツボのようでした。

このツボをグリグリすることによって、解決に向かってほしいと思っています。

7月 7, 2016

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