ひきこもり講演会の反省(1)

先日、前橋保健所でひきこもりと家族システムについて講演を行いました。しかし、あまりうまく話せず、参加者の方に十分に伝わらなかったように思っています。すみませんでした。

そこで、反省も込めて、少しその内容をもう少し丁寧に、再度確認していきたいと思います。

「様々な理由から、学校、アルバイトや仕事といった外との交流を避け、原則的には6か月以上にわたって家庭にとどまり続けている状態を指す 買い物やドライブなど、他者と直接的な交流を持たない外出ならば可能な人もいる」(ひきこもりの評価、支援に関するガイドライン 厚生労働省2010)

これが、ひきこもりの定義です。ひきこもりは状態ですから、病気ではないので診断基準ではありません。これは、厚生労働省が定めているのですが、行政は問題に対して政策を打ち出すのが役割ですから、このような基準は当然必要となってきます。

しかし、ひきこもりのような状態にある方にとっては、「ひきこもり」であると決められることにどのような利点があるのでしょうか?

ひきこもりになれば、本人もご家族もひきこもりに対するさまざまな支援を受けることができます。専門の機関で行う相談や今回のような講演会もその一つです。しかし、ひきこもりになったことによって、本人やご家族が、元気をなくしたり、あきらめたりする可能性があります。

この、元気というか、やる気のような力はとても大切であると思っています。ひきこもりである、とすることが悪いと言っているわけではありません。この元気ややる気を出すことを一番に考えていきたいのです。

やる気のようなエネルギーの出し方は、それぞれの家族によって異なります。これは家族というシステムが異なるからです。

7月 30, 2018

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